今日、感動しました。

こんばんは、sumaです。


連投気味で申し訳ありません。



お時間があれば、読んでいただけると嬉しいです。



臨床の話をします。



外来で通われている、脳卒中後の50代、男性。

妻と子供の3人で暮らしている。


これは後輩の担当ですが、今日はあるやり取りを見ていました。



クライエントと後輩は、どうやら調理練習をする方針でいるようでした。


クライエントは元料理人でしたが、今は片麻痺で、家の家事はすべて妻がやっています。


問題は、本人ができる能力と意志を備えているのに機会が与えられていない(剥奪)と妻との考えの相違(周縁化)にありました。


そこで、後輩は調理を通して自信をつけ、妻との関係性を保ちながら、役割を獲得することを目標としたのです。



僕は単純にすごいと思いました。




でも、2つの疑問。


ひとつは妻の求めている考えのこと。


クライエントに対してどう思っているか、調理などの役割が行えたらどう感じるのか。


この点を詰めて行かないと、周縁化は改善せず、妻との信念対立が激化する可能性もあります。



もうひとつは、調理作業を通して期待する効果。


元調理師だから、調理という作業に意味があるのはわかります。
しかし、妻が望んでいることを踏まえると、必ずしも良い作業経験になるとは言えません。


作業を通じて、妻への奉仕や自信を取り戻すこと、何らかの役割を果たすことが目的だとすれば、


それは調理でなくても良いかもしれない。


たとえば、妻に感謝の手紙を渡すことであったり、洗い物から始めることだったり、ゴミ出しをすることだったり。



本人のやりたい事だけがベースではなく、妻が大変と感じてるものに焦点を当てる。



それが、調理以外の選択肢ではないか、と後輩にアドバイスしました。



調理を選択するのであれば、部分訓練と全体訓練を組み合わせて段階付けを図るよう伝えました。



当院では、いつの間にかOBPが自然と考えられるようになっていることに感動です。


さらに頑張って行かねば。



suma's  occupation




suma's Occupationー作業療法を楽しむためにー

日々積み重なる作業、そして繰り返される日常 その作業-Occupation-にどんな意味があるのか、僕達に何をもたらすのか 僕は作業療法士のsuma 僕が考える作業-Occupation-について、書き綴ります

0コメント

  • 1000 / 1000