痛みの恐怖回避モデル
おはようございます、sumaです。
さて、しばらく好き勝手な日記ばかりでしたので、たまには臨床に役立つ内容を書きたいと思います。
痛みの恐怖回避モデルとは、疼痛の慢性化をきたすメカニズムを主観的体験の質の変化と行動による悪循環から起こるものとして図式化されています。
痛み体験が起こった時、
特に不安や恐怖が少ない状態であれば、楽観的に痛みと向き合うことができ、慢性化することはありません。(図の右側)
しかし、痛みの体験が強かったり、持続的な経験(自分でコントロールできない)を持つと、
不安や恐怖感が高まり、痛みの破局化が起こるとされています。(図の左側)
つまり、痛み体験の捉え方次第で、慢性化するか否かが異なるのです。
痛みの破局化pain catastrophy
痛みの破局化は、3因子の構造を示すことがわかっています。
痛みの反芻、痛みによる無力感、痛みの拡大視、の3因子です。
痛みについて頭から離れない状態は、反芻にあたります。
痛みによって何もできない、自分の自信を損なっている状態は、無力感で表されます。
痛みがそれ自体よりも大きく、さらに強くなる恐怖が起こると、拡大視していると表されます。
しかしながら、これは原因ではなく、結果です。
この状態にならないようにするにはどうしたらいいか、それはまた別のモデルで検討する必要があります。
ここでは、恐怖回避モデルを理解し、慢性疼痛に至らないようにするために、痛みの破局化に着目することの重要性を論じました。
まずはここまで。
suma's occupation
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