ストレスモデル
おはようございます、sumaです。
恐怖回避モデルを学ぶと、痛みの破局化が重要であることが分かります。
ですが、破局化は原因ではなく、結果です。
破局化が起こるメカニズムを整理するには、痛みをストレスとして捉え、ストレスモデルを用いることで理解が深まると思います。
現在まで、ストレスモデルはラザルスらや様々なものが提唱されてきましたが、
ストレス社会である今、産業分野で最も研究が進んでいます。
近年、超過労働や自殺者の増加など社会的問題として取り上げられ、厚労省によるストレスチェック制度が義務化されたことは記憶に新しいと思います。
このモデルに当てはめてみると、
仕事のストレッサーにあたるところは、受傷による痛み体験です。
仕事外の要因のストレスは、
受傷の痛み以外で、本人が経験するストレスを表します。
例えば、医師に冷たくされた、薬が効かない、家族関係がうまくいかない、仕事ができなくなることに不安がある、などです。
それらのストレスは1つになり、ストレス反応を引き起こします。
この時、痛みの破局化が起こると考えられるでしょう。
しかし、同程度のストレスを受けても、破局化が起こる場合とそうでない場合があります。
それはなぜか?
モデルに示された、個人要因と緩衝要因の存在です。
個人要因とは、個人のストレス耐性を示します。
性格や個人的な経験、ストレスコーピングの方法などで変化します。
緩衝要因とは、基本的に友人や家族のサポートです。
友人、家族がいても、ストレスコーピングが回避的で、他者に援助を求めない場合は実質ないのと同等です。
この緩衝要因には、リハスタッフや看護師、医師なども含まれると思います。
このストレスモデルを用いることで、破局化が起こることを予防するには何が必要かが分かります。
つまりは、痛み自体のストレス、その他のストレスを減らすこと。
個人要因を明確に評価し、ストレスコーピングなど変化しうるものに適切に対処すること。
緩衝要因としてストレス軽減に働きかけることです。
痛み自体を減らすことは非常に重要ですが、それだけでは慢性疼痛への悪循環を止めることはできません。
心理社会的問題についても、同時にアプローチすることが重要なのです。
それでは。
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