心リハにおける作業療法の目標
こんばんは、sumaです。
さて、ちょっとしたシリーズになってきました、心リハOTについて。
OTさんとPTさんで、よく目標の相違によって対立することがあります。
心リハにおいては、PTさんの方が知識も多かったり、慣れているので、どうしてもOTさんは弱い立場です。
でも、対立は潜在しています。
そこで、OTさんには、本音と建前でもいいので、目標の理解を深めてほしいなと思います。
心リハにおける一般的な目標は、薬物療法と並んで
「生命予後の延伸」です。
運動をすることで、健康になり、寿命が延びる。
例えば最大歩行距離が延びると、死亡率が減少する、という研究結果があります。
だから、運動して、運動耐用能や歩行距離を延長することは、
寿命に直結するわけですね。
その効果は薬物療法と並ぶほどですから、運動の効果は絶大です。
PTさんには、この運動がバックボーンにあるので、強いわけですね。
でも、OTさんはどうでしょう?
作業のエビデンス、知ってます?
何をどうすれば、効果がでますかね?
ってモヤモヤしてると、PTさんに突っ込まれちゃうわけです。
なので、ここは即時に応えられる論理が必要です。
まず、OTは健康に寄与できるか?
という問いには、YESですが、
OTは直接的ではなく、間接的に関わることを念頭においてください。
OTの特徴は、
幸福感を介して、健康に寄与する点です
例えば健常者について考えた時、病気や障害がなくて健康であるはずなのに、幸福であるかどうかは人それぞれですよね?
そう、健康だから幸福、とは限らないんです。
ですが、逆はどうでしょう?
研究結果として確定の事実ではありませんが、
人は幸福感が高い時、健康に良影響を及ぼすことがわかっています。
逆を言えば、不幸な状態にある時、精神的な健康に害を及ぼすことがわかります。
ここにOTの特徴を生かすポイントがあります。
心リハにおける目標を立てる時、
PTさんは生命予後の延伸が最大の目標になっていると思います。
ではOTは?
今の生活で幸福か?という視点で目標を立てましょう。
入院時も、自宅退院時も、外来通院中も、
今の生活が幸福じゃなかったら、いずれ健康問題に発展する可能性があると理解してください。
もちろん、不健康につながる習慣や行動で幸福を得ようとしてたら、それはダメです。(タバコやアルコール、薬物等々)
ですが、歩けるから、動けるからといって、生活で何も問題がないかといえばそうじゃないはずです。
新しい生活に馴染めなかったり、習慣がうまく作れなかったり、さまざまな障壁にぶつかっているはずです。
僕らOTは、それを支えましょう。
今、幸福に近づくために何ができるか?
それを考えることが、再発予防や生命予後の延伸につながる第一歩だと信じて、目標を立てられたらいいと思います。
建前は別にして、本音は「幸福が感じられる生活を再構築します」となればいいですね。
その根拠については、また後でまとめようと思います。
それでは。
suma's occupation
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