急性期のOBPについて4

こんばんは、sumaです。



急性期のOBPについてです。



前回は下記のリンクから。



さて、この画像の意味はわかりましたか?


結構、簡単すぎたかもしれません。


医学情報で足りず、基本情報や個人因子を収集しましたが、それだけではOBPできないことを指摘しました。


それはなぜか。


対話です。


単純に、情報だけではOBPできません。


面接をして、本人の意志を探る行為が必要になります。



それがなぜ必要なのか。



例えば、趣味がお茶を入れることと社交ダンスとありました。


お茶を入れることは、お茶が好きなんだろうと思います。


でも、お茶そのものなのか、お茶を入れる行為なのか、お茶を介した活動の何かなのかは分かっていませんよね。


これは作業科学でいうところの、作業の形態、機能、意味を考えるということです。


対話がないとそこの評価はできない。


そして、最も勘違いをしないでほしいのは、アプローチについて。



OBPというと、直接IADL訓練をしたり、交通機関を使った外出訓練など、最近はより直接的な介入が試みられています。


しかしながら、急性期にそんな時間があるでしょうか。


天秤にかけた時、あなたは機能訓練をしますか、代償アプローチをしますか、環境調整ですか。



シリーズ当初に言いましたように、作業の可能化enabling occupationを必ずしも目指す必要はないと思うんです。


もちろん、最終的には作業の可能化が目標かもしれませんが、


急性期で、1週間から1ヶ月程度の入院期間で

最終的なゴールに達成するとは考えにくい。


つまり、急性期には急性期に必要なことをやればいいと思うんです。



機能訓練、離床、運動学習。


必要な環境調整。


自信を得るのに重要な実動作ももちろん。


それをしている時に、作業に関わる目標を共有したり、発症前の作業を思い出したり、今やっていることの意味を確認する。


そんな、作業に関わることengaging occupationもOBPだと思うんです。



だから、OBPやりたいからって、無理に作業の可能化を目指そうと思ったら、なんだか自分よがりになってしまう。



それは、クライエントの意志を探れておらず、今必要なものを提供できていない。


作業の可能化ができないときは、従来の機能訓練をしていーんですよ!


作業と関わりながらであれば。



クライエントの作業の話をしながら、やることって大事です。



アプローチは

what何をするか、よりも

howどのようにするか、が大事です。



あ、長くなりすぎましたね。



それでは、急性期のOBPについてシリーズをひとまず終わりにします。



ではまた。



suma's  occupation

suma's Occupationー作業療法を楽しむためにー

日々積み重なる作業、そして繰り返される日常 その作業-Occupation-にどんな意味があるのか、僕達に何をもたらすのか 僕は作業療法士のsuma 僕が考える作業-Occupation-について、書き綴ります

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