生活行為向上マネジメントの問題点
おはようございます、sumaです。
昨日は、県内のOT学会に参加し、現会長の中村春基先生にMTLDPの開発経緯などのお話をいただきました。
非常に分かりやすく、1つのツールとして有用であるとともに、我々はきちんとクライエントを評価し、それを形にしなければならないと思いました。
MTLDPは、ツールとしての自由度の高さ故に、いくつかの問題を備えています。(おそらく想定内の)
例えば、MTLDPは手段を決定するモデルではないこと。
クライエントの生活行為が何か、を特定する補助ツールや目標の合意形成を得るには非常に役立ちますが、それ以降のプログラムは自由なのです。
よく捉えれば、自由度が高い。
悪くみれば、プログラムは立てづらい。
これは憶測ですが、MTLDPに手段の選択を促すようなツールがない理由は、
この自由度を担保したいからだと思います。
また、プログラムを決定するには目標の達成度や満足度では分からないため、
その他の心身機能、活動、参加、環境などの評価を行う必要性があるということです。
また、もう一点の問題は、
『生活行為向上』という文言から考えると、前提として『クライエントは生活行為が適切に行えていない』ということです。
しかしながら、使用されているアウトカムはIADLや身体活動量、健康関連QOLなどであり、
生活行為が適切に行えていない状態は間接的(他の要因で)にしか示されていないと考えます。
この点で、生活行為が適切に行えていない状態=作業機能障害ですから、CAODを併用した方がうまく表せるんでないかと思うんです。
この上記の2点から、
MTLDPは目標を生活行為で挙げることに有用なツールであるが、
プログラムを決定するには他の評価を併用しなければならない。
生活行為を適切に行えていない状態をMTLDP内だけでは十分に表せていない。
という問題について考えました。
この点でもCAODは評価と対策がセットになっていますから、有用に働くツールだと思います。
それでは。
suma's occupation
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