心理的支持の成功例
おはようございます、sumaです。
書きながらに言いたいことがまとまってないですが、備忘録的に書いておきます。
よく、OTは精神的フォローをしたり、メンタルケアが得意だと言われていますが、
他職種からは話を聞くだけ、という認識をされることもしばしばあります。
話を聞く、ということが本当にメンタルケアなのか、ということは話をする本人にしかわかりません。
そしてOTは、会話からクライエントの認識や状況に対して、様々な変化をもたらすことができる専門職です。
具体的には
・状況を整理する
・何に困っているかを明確に引き出す
・本人の作業歴や性格から、大切にしていることを明らかにする
・目標を立てる
・何をすべきか明確にする
などです。
このプロセスにおいては、OTは巧みであると思います。
最後に、僕が経験した話を紹介します。
クライエントは、心不全で入院されました。
お店を切り盛りし、1人で暮らされているそうです。
医師からもストレスが蓄積されている様子が指摘されましたが、入院契機はあくまで下肢の浮腫と心不全憎悪によるものでした。
初回PT時に、低血圧であり、本人は初回ながらも運動を拒否しました。
そこで、OTが処方になったのです。
そして、僕は夕方ごろに伺いました。
端的に申しますと、自室で10分ほど話し、その後OT室に移動し、30分ほど話をしました。
この40分で、
クライエントが一年にわたって受けてきたストレスや
真面目に水分制限や塩分制限に取り組みながらも、徐々に食欲が薄れてきたこと
ストレスを発散させずに、誰かにぶつけることなく、自分の中の自分を押し殺してきたことを話してくれました。
そして、趣味はないが、
7年前までは、2人の進行性疾患のお子さんの子育てが生きがいであったこと
そのお子さんの名前で店を開き、
店を子のように大切にしてきたことを話してくれました。
初対面の僕に、これだけ心を開いてくれたことを嬉しく思いました。
1つ言いたいことは、
「クライエントの話を聞くこと」は決して簡単ではないということです。
ただ尋ねれば、話してくれるかというとそうではありません。
OTが何をする人かを説明し、
その上でクライエントの生活、作業歴に関心を持ち、
クライエントが抱える問題を整理する。
そして、クライエントが顕在化できていない目標を協働して立てる。
その過程は、OTが専門性を発揮する部分だと思います。
ちなみに、この方はたった3日間の介入で
SDSが15点低下し、仕事に対しても前向きに捉えられるようになりました。
すぐに食欲が上がるわけではないですが、食事の重要性や仕事のためのカラダ作りとして位置付けることで食事に対する関心の変化が見て取れました。
心理的支持は、話を聞くだけ、という簡単なことではありません。
これを効果的に実践できるよう、OTとして人間性も含めて磨いていきたいと思います。
まとまらないですが、OTって素敵ですよ。
では。
suma's occupation
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