作業に悩む作業療法士へ2
おはようございます、sumaです。
続き。
作業遂行をみるのはOTの役割、ということは言われていますが、補足して問題提起しますと、
作業遂行って何かというと、端的に言えば「その人が行なっていること」ですよね。
それをみるのがOTだ!
っていうのは、OT同士なら当たり前だし、よく分かるかもしれません。
でも、多職種につたえるときには、作業遂行と言われても、人が行なっていることを見るんだと言われても、
要は観察するのね、
で終わっちゃうんです。
事細かに分析を始めれば、よく細かく見てますね、と言われます。
まあ、それでも良いのですが、
ICFの概念が出てから、ネガティヴとポジティブの両側面を見るようになり、包括的に捉えることができる反面、
ポジティブあげるのが苦手だったり、相互関係の証明が難しかったりしますよね。
要は、我々医療職はネガティヴキャンペーンの方が得意なんです。
そんな中で、作業機能障害というのは、やはりネガティヴに起きていることを説明しているので、
わかりやすい!(用語はわかりにくいですが)
作業機能障害の定義は、「生活行為が適切に行えていない状態」となりますので、
概念としては生活行為全般に及ぶため、作業遂行よりも広いですね。
作業機能障害の何が新しいのかというと、
(僕の勝手な解釈ですが)
ICFにおける、相互関係を表す矢印部分のネガティヴな状態を表す概念だからです。
ちなみにICFは、これ
作業機能障害の種類は、これ
作業機能障害は、寺岡らによって上記4つの領域に分けることができると言われています。
それらはそれぞれ、
作業不均衡、作業剥奪、作業疎外、作業周縁化といい、
作業不均衡は、生活リズムが崩れた状態
作業剥奪は、外的環境の不足によりやりたいことができない状態
作業疎外は、体の不自由さにより生活に目標や意味を見出せない状態
作業周縁化は、周囲との考えにギャップがある状態です。
これをICFに落とし込むと、次のようになります。
(あくまで僕の勝手な解釈です)
つまり、作業機能障害を捉えると、悪循環に陥りやすい状態を明確に捉えることができます。
作業機能障害が続くと、QOLや健康を害することはすでに先行研究で言われています。
また、寺岡らは作業機能障害が心理的問題(抑うつ、バーンアウト、ストレス反応)に直接的な影響を及ぼすことを構造方程式モデリングを用いて明らかにしました。
ってなわけで、作業療法士が作業に悩んだら。
作業機能障害を捉えてみましょう。
では。
suma's occupation
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