認知症とMTDLP
こんにちわ、sumaです。
活用しにくい状況を打破するため、いくつかの事例を通してお話ししていこうと思います。
認知症に対するMTDLPは、非常に難しいです。
これは作業療法という枠組みでも同様です。
僕らが行なっている取り組みの一部を紹介したいと思います。
認知症において、MTDLPが使用困難な理由は意思疎通の問題です。
または意思疎通ができても、短期記憶の低下により再現性がなく、常に状況の変動が起こることがあります。
なので、誘導やらで無理やりとった目標や合意形成は意味をなさないと考えます。
じゃあ、どうしたらいいのか?
認知症をもつ方たちは、記憶している内容や周囲から得られる情報から見当する力が弱いながらも、
その状況に依存することで安定しています。
なので、状況を否定されたりするとひどく不安になります。
これらの情報を得るには、言動の内容よりも、トーンや声量、落ち着きのなさなど非言語的な要素の観察が重要です。
そう、面接がダメなら観察です。
ご本人が演技派であれば、ウソの可能性はないとは言えませんが、
観察はあまりウソをつきません。
が、ただ、捉えるのが難しいのと客観化することに労力を要します。
代表的な評価指標は、AMPSでしょう。
選択された作業を実際に行い、あるがまま観察し、ソフトを使用して運動技能と認知技能を判定します。
イギリスで行われた認知症に対するOBPのランダム化比較試験でも用いられ、評価指標としても有用です。
ただし、そもそも作業を選択することが難しいので、それを解決することにはなり得ません。
そこで、次にオススメできるのは、
タブレットや絵カードを用いた作業選択の支援ツールです。
代表はADOCでしょうか。
認知症に対するADOCの妥当性が保てる範囲は、MMSE8点以上。
まあ、あくまで目安らしいです。
8点以下でも使える人もいるみたいです。
これで、だいぶ作業選択が行える範囲が広がった気がします。
でも、これだけで満足してはダメです。
困難事象を思い出しましょう。
意思疎通困難な方です。
では、観察のみで、作業選択のヒントを得られる評価は、、、
今のところは、VQ意志質問紙でしょう。
14項目、4段階の観察評価で、
対象者が取り組んでいる作業に興味関心があるのか、観察からみれるものです。
さらに環境を変えたり、時間を変えたり、関わり方を変えて観察すれば、対象者の状況への適応反応がわかります。
これを使えば、作業の選択が可能になるかもしれません。
これでもダメだという場合は、素直に家族と協力しましょう。
それでは。
suma's occupation
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