作業療法は、〇〇ではない
こんばんは、sumaです。
作業療法について説明するとき、
作業療法は、〇〇だ!と簡単にまとめられたら良いんですが、
広く、多様な捉え方がなされる作業療法を、一言で表そうとすると誤解は避けられません。
というわけで、逆に〇〇ではない!と定義付けていくと、作業療法の輪郭が分かるんじゃなかろうかと思うわけです。
ちなみに「作業療法は〇〇ではない」と、「〇〇は作業療法ではない」という論法で証明できることは異なります。
今回は前者の「作業療法は〇〇ではない」を用いて考えます。
1、作業療法は機能に終始しない。
作業療法は機能で始まり、機能に終わることはありません。
作業療法の対象は人であり、その人が営む生活を支援するために、その一部の機能に着目して手段を検討することはありますが、
作業療法では、機能だけで評価し、機能訓練を行い、機能だけで成果を求めることはありません。
作業療法には、その人の生活と作業を支援することが求められています。
つまり、作業に着目した成果を挙げることは作業療法の関心事として重要と考えられます。
2、作業療法は目標設定だけでは終わらない。
近年、トップダウンアプローチのリーズニングや手法が盛んになっており、
目標設定の重要性は理解されてきているように思います。
しかし、その人の作業に関する目標設定ができた時、それを作業療法と定義付けてよいのでしょうか?
それは違うと思います。
目標設定は、作業療法プロセスにおいて重要な課題の1つですが、全てではありません。
目標設定だけでは、作業療法とは言えないのです。
作業療法の「療法」には、手段としての意味が含まれています。
その人の特性と状況を踏まえた適切な目標設定と、
その目標達成のための手段、
そして作業に着目した成果、
これらが揃って始めて、作業療法と言えると思います。
3、作業療法の手段は、作業に限定されていない。
作業療法は、作業の、作業による、作業のための、、、とリンカーンの言葉のように、限定されてはいません。
その人が麻雀が好きだからといって、麻雀をさせることが作業療法かと言えば、短所も長所もあるでしょう。
作業療法において、作業療法の手段は多様性に富みますが、
何でも良いのか?というとそうではありません。
多様性に富んだ手段を持つ理由は、あらゆる状況と目的に対応するためです。
作業療法の対象である人は、さまざまな状況に置かれながらも、さまざまな目的を達成しようと試みます。
それらを支援することが作業療法と規定した場合、作業療法の範疇をあれこれ考えててはどーにもならんと言うことです。
そして、法的にも業務独占はありませんので、他の職種の業務独占に踏み込まない限りは、あらゆる手段を検討してよいことになります。
つまりは、方法の原理になぞらって、
状況と目的に対応した手段が、作業療法であるの思います。
そして、その状況と目的の捉え方は、作業に関連した評価から得られるとよいのではないでしょうか。
そんなこんなで、作業療法について考えてみました。
お疲れさまでした。
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